溶連菌感染症という病気を聞いたことがあるでしょうか?
子供の頃に発症しやすく、主な症状は発熱と喉の痛みです。
そして全身に赤い小さな発疹が出来るのも特徴です
これによく似た症状で水疱瘡という病気があります。
これは小さいお子さんをお持ちの方はほとんど知っておられるでしょう。
伝染性の病気で保育園や幼稚園からよくもらってくる病気の一つです。
この病気も症状の代表に赤い発疹があります。
よく似た病気でちょうど同じ年頃のお子さんに罹りやすい病気ですので、
その二つの特徴や違いをしっかりと把握しておきましょう。
溶連菌感染症の症状は?
溶連菌とは細菌感染で起こる感染症です。
昔は猩紅熱と呼ばれていました。
症状としては発熱と喉の痛みです。
潜伏期間が2日~7日程度あり、時には腹痛や嘔吐が見られることもあります。
発熱や喉の痛みの後には全身に小さな赤い発疹が広がっていくのも特徴です。
発疹は4日~5日程度で薄れてきてフケのように皮が細かく剥けたり、指先が膜状に剥けていきます。
また症状によっては喉が痛くなるだけで発疹が出ない事もあります。
また発症後数週間から一ヶ月後くらいに急性腎炎を起こす事があります。
むくみや倦怠感、赤い色の尿、嘔吐、頭痛などの症状が現れた場合には
急性腎炎の可能性がありますので、すぐに病院に連れて行ってください。
水疱瘡の症状は?
次に水疱瘡ですが、これは水疱瘡ウイルスによる感染が原因で罹ります。
潜伏期間は2週間~3週間と長く、その間は水疱瘡ウイルスは水泡の中にいるのですが、
直接の接触が無くても飛沫感染(空気感染)するという非常に強い感染力があるウイルスなのです。
兄弟がいて、水疱瘡に感染した事がない場合はほぼ間違いなく感染します。
ですから、お子さんの一人が感染した場合には他の子達も感染することを覚悟して準備対応しなければいけません。
水疱瘡の特徴的な症状は虫刺されのような赤い発疹が出来て、
その後に発疹の中心部に水泡が出来ます。
始めは透明な水泡ですが、徐々に濁ってきて最後にはかさぶたになります。
口の中や頭にも水泡ができる事がありますので、水疱瘡と判断された場合には
キチンとチェックと把握をする必要があります。
水泡の出始めから数日は発熱する事が主ですが、症状によっては発熱しない事もありますので注意が必要です。
水疱が痒くてついつい掻いてしまうこともありますが、
水疱は掻いてしまうとつぶれて化膿してしまうことが多いので
なるべく掻き潰さないように気をつけましょう。
こちらのガーゼは患部へくっつくことがないので、じゅくじゅく傷に適しています。
水泡が破れても滲出液を吸収してくれます。
患部の大きさに合わせてカットできるので、使いやすく無駄も減らせます。
どうしても痒みが治らない時は病院で処方された痒み止めなどで出来るだけ痒みのコントロールを行う必要があります。
溶連菌感染症の治療法は?
まず最初に溶連菌に効く抗生物質を飲みます薬を飲んだ翌日には
殆どの場合に熱が下がり、他の症状も軽くなります。
溶連菌の感染期間は2日~3日ほどですが、キチンと殺菌をする為には
10日間ほど余裕を持って治療を続ける必要があります。
学校や幼稚園に行くには抗生物質を服用後、少なくても3日間は様子を見た後に
症状が治まっていれば行けるようになります。
兄弟での感染はわずか5%程度と言われていますが、成人でも感染する可能性がありますので
看病の際には御自身の身体のことも気を付けて看病に当たらないといけません。
特に疲れなどで体力が弱まっている場合には感染しやすくなりますので要注意です。
水疱瘡の治療法は?
まず治療法として痒みを抑えて水疱の乾きを早める塗り薬や痒み止めのお薬を使います。
また、水疱瘡は時間と共に自然に治る病気ですので、
軽症でしたら痒み止めや解熱剤を使っての対処治療はありますが、
発疹の数が多く高熱も期間が長く続いて重症化しそうな場合は、
早めに水疱瘡ウイルスの増殖を抑える為の抗ウイルス剤を服用します。
水疱瘡の予防と注意点
簡単な予防法としては水疱瘡ワクチンを接種することで予防する事ができます。
そして一度予防をしておくと、もし水疱瘡にかかっても軽症で済みます。
特に子供の頃は水疱瘡にかかる事も多く、ワクチンをしている場合では
早めに罹っておいた方が楽に済むかもしれません。
反対に小さい頃に水疱瘡になった事がなく、
大人になってから水疱瘡を発症した場合には重症化する事が多いので注意が必要です。
その場合にも水疱瘡ワクチンを接種しておく方が万が一に罹ってしまった時でも軽度で済みます。
水疱瘡は痒いのでついつい掻きむしりたくなり、化膿して痕が残ってしまうこともあります。
まず、お子さんが水疱瘡に感染した場合には水疱瘡に感染してしまったら、
掻きむしってしまわないように爪を短く切って予防すると良いでしょう。
水疱瘡の注意点としては発疹が全てかさぶたになるまでは学校や幼稚園などは休ませないといけません。
入浴は熱がなければ大丈夫ですが、身体を洗う際に強く擦ってしまうと水疱が破れてしまうことがありますので注意してください。
溶連菌感染症にしても、水疱瘡にしても赤い発疹という共通点以外は違う症状も多いので、
まずは症状を見極めてどちらの病気であるかを判断して対応していきましょう。
そして、どちらの病気にしても一度罹ると兄弟や親など、
他人に飛沫感染させてしまう恐れがありますので注意が必要です。
そしてワクチンなどによる予防も大切だとは思いますが、
まずは生活の上で食事や睡眠をしっかりととって移りにくい身体作りをする事が大切です。
ほとんどが子供の頃に移りやすい病気ですので特に親御さんが子供の体調変化に気を付けて、
感染が疑われる時には早めに病院に連れて行って対処出来るようにしておきましょう