溶連菌感染症の症状は、風邪に似た発熱、喉の痛みなどで
発症から2、3日後に特徴的な舌に赤いボツボツが浮かび上がる、
いわゆるイチゴ舌という症状が発症する場合があります。
また別の経路で、とびひなどの皮膚感染も発症する事がある病気です。
本来消化器系にはあまり影響を与えない病気なのですが。
奥に入り込んで、胃痛や倦怠感、頭痛などの症状を発症させる場合もあるようです。
決して特定の症状だけで判断してはいけない病気と言えるでしょう。
溶連菌感染症とは
溶連菌感染症はA群β溶血性連鎖球菌という細菌による感染症で、
基本的には口から喉の呼吸器官に感染して症状を発生させます。
状態としてはおおまかに風邪に似ている症状なので、
発疹が現れるまで溶連菌感染症と気付かない人も多いでしょう。
症状としては特に喉が痛くなる事が多く、
その際、喉の奥に膿が白く付着する場合があるようです。
やがて喉や口の中が明確に赤く炎症を起こし、
舌がイチゴ舌と呼ばれる赤いブツブツ状になると溶連菌感染症と明確に分かります。
この発症の際、人によっては頭痛がしたり胃痛がしたりするようですが、
これらの症状は年齢が上の子供または大人の感染者に多いようです。
溶連菌感染症は、気管だけでなく、皮膚に現れる事もあり、
傷口などから感染してとびひとなったりもします。
症状が現れてから徐々に発疹が身体にも現れる事が多いので、
じん麻疹と間違われる事も多い病気です。
溶連菌感染症の注意点
溶連菌感染症に感染した場合、
それが上気道である場合には典型的な風邪の症状を発症し、
その後口の中や身体に発疹が出る事が多いのですが、
その菌が更に奥に入り込むと、胃痛、中耳炎、吐き気、副鼻腔炎などを発症したりします。
また、溶連菌感染症が治癒した後に、急性糸球体腎炎という病気になる場合があります。
これは顕著な合併症で症状としては、尿が極端に少なくなったり
血尿が出たり血尿まではいかなくても紅茶のような色の尿が出るなどといった症状が出たりします。
または、身体がむくんだりするのも症状の一つです。
急性糸球体腎炎を発症した場合はきちんと治療を受ける必要があるので、
治ったはずなのにおかしいと感じたらすぐに病院で医師と相談してみてください。
下手をすると腎不全となってずっと透析を必要となるようになってしまいます。
身体のサインを見過ごさないようにしましょう。
溶連菌感染症の治療方法
溶連菌感染症は菌による感染症なので、抗生剤が効きます。
服用して2日もすれば症状は大体治まるようです。
この時大事なのは症状が治まったからと言って、薬の服用を止めない事です。
治ったと思って薬を勝手に止めてしまうと溶連菌が生き残ってしまう場合があります。
その場合は、溶連菌が増殖するとまた同じ症状に悩まされる事になります。
更に恐ろしいのは抗生剤を中途半端に投与した事による耐性菌の誕生です。
耐性菌とは抗生物質に対して耐性を持ってしまった菌の事で
耐性菌になってしまったらもう抗生物質が効かなくなります。
しかも、その菌を周囲にばらまいて薬の効かない溶連菌による
溶連菌感染症を流行らせてしまう事に繋がってしまいます。
必ず医師の指示に従ってきちんと薬を服用してください。
身近で怖い溶連菌
溶連菌感染症は喉の痛みや熱などを発症する感染が冬場に。
皮膚にとびひとして現れる感染が夏場に発生しやすいと言われています。
夏の皮膚への感染は蚊に指された所から感染する場合が多いようです。
溶連菌感染症は幼少時代にほとんどの人が罹る
ありふれた感染症と言えますが実はかなり危険な感染症でもあります。
一時期話題になった人食いバクテリアもこの溶連菌の仲間で、
壊死性溶連菌感染症や劇症型溶連菌感染症と言って
急速に感染箇所を壊死させる毒を出す溶連菌が
血管や筋肉などに入り込んで身体の機能を停止させてしまったり、
急速に呼吸循環器不全にしてしまったりという症例を引き起こす場合があるのです。
そして普通の溶連菌であっても決して侮っていい病気ではないので、
溶連菌感染症は出来るだけ軽い内に抗生剤で治療して、
きちんと菌がいなくなるまで薬の服用を続けるようにしてください。
殺菌するためにうがいには、うがい薬を使用するのがオススメですよ。