寒い季節、体の冷えを取りたい一心で暖房にあたり、
知らぬ間に低温やけどを起こしてしまうことがあります。
低温やけどを負う原因とその症状、
低温やけどのレベルの違いによる症状の違いについて、
応急処置の方法などを紹介していきます。
低温やけどとは?
低温やけどは44度~55度くらいの温度で起きてしまうやけどです。
お湯だと、直接素手で触るには熱い温度ですよね。
服を着た上からじんわり温めているとしたら・・・どうでしょうか。
活動している時なら熱さを感じ、温める位置を変えることもできますが、
眠っている時や、身動きの取りにくい時だと熱さを感じにくい温度です。
また、熱を感じにくいお年寄りや、
自分で動くことのできない赤ちゃんにも注意が必要です。
じわじわと同じ場所を温め続けてしまい、
皮膚の表面ではなく、皮膚の内部にダメージを受けてしまうのが低温やけど。
はじめは皮膚が赤くなり、痛みもさほどないのですが、
次第に痛みが出てきて、重症の場合には皮膚が壊死してしまいます。
低温やけどの原因になるものは、多くは暖房器具です。
湯たんぽ、カイロ、こたつや電気ストーブ。
ホットカーペットでも起こることがあります。
最近だと、スマホが熱を持って起こることも話題になりますよね。
45度くらいの温度の物だと3時間ほどで、
50度くらいだと5分足らずで発症することもあります。
ほんわり暖かいように感じていても、長時間密着させてしまうことで皮膚にとっては、
やけどを負うほど熱が加わってしまうというわけです。
ここ最近1番衝撃的だったー!!!!!寝てる間に携帯の充電器で低温やけどしたらこんなんなってびっくり!!!!!#低温やけど#みんな気をつけてね#ミギーだよ pic.twitter.com/gKOdKqT96j
— 江室里香(全力少女R) (@emurorika0315) June 16, 2016
先日の水膨れの現在。。。
気を付けよう!
毎年毎年やっちゃってるなぁ
来年こそは 気を付ける。。。#低温やけど #火傷 #毎年恒例行事 #病院に行こう https://t.co/RLbHPt6SKs— 晴月りえ(はづき)Rie.Haduki (@rie1025hazuki) November 30, 2015
熟睡してしまうと、ちょっとの熱さなんて気付かないですよね(*_*)
低温やけどでまだら模様に!?
低温やけどの症状の一つで、色は赤から赤紫色で、網目模様のような、
まだら模様のような状態になることがしばしばあります。
この状態を大理石様皮斑といいます。
ひだこともいいますね。
血管周辺の線維組織が低温やけどによる炎症後に、
血管にそって色素沈着してしまい、消えるまでに時間を要することも。
触っても痛みも痛みもなくしこりが残ることもないですが、
皮膚ガンの原因につながることもありますので、楽観視できないんです。
女性の下肢に起こりやすく、
電気ストーブが原因になることが多い低温やけどによるまだら模様。
まめに位置を変えるのは面倒なことですが、
体のためには長時間、同じ部位を温めないことが大切ですよ。
低温やけどについてはこちらの記事もご参考に♪
低温やけどで腫れる時、やけどレベルはどのくらい?
やけどの状態によってレベルが定められています。
- I
- 皮膚に赤みがある。ヒリヒリしたような痛み。
- 浅達成II
- 水ぶくれができたり、じゅくじゅくする。
腫れる。痛みが強い。 - 深達成II
- 色は白っぽくなり、感覚が鈍い。
- III
- 痛みはなく、乾燥し、白くなっている
このように4つに区分されています。
低温やけどを負った時に多いのが、IIの段階のものです。
腫れが出たらレベルIIの軽い方ですね。
ですが、低温やけどの怖いところは目では見えない皮膚の内部、
脂肪細胞がやけどを負ってしまっているということです。
IIIに限りなく近いということもありますよ。
必ず皮膚科を受診しましょう。
レベルIIIで痛みを感じないのは皮膚が壊死してしまっているからです。
適切な処置をしないと、皮膚内部のやけどが悪化してしまい、
最終的に壊死してしまって皮膚移植が必要に・・・。
なんてことにもなりかねません。
痛くないし『低温』だもの、軽いやけどでしょ?
というわけではないのです。
低温やけどを負った時の対処方法
初期の段階では見た目も症状もごく軽い、
高温やけどを負った時のようで、
そこから次第に患部の状態が変わっていくことがあります。
軽い痛みや痒みがあったり、ポツポツと小さな水ぶくれができることも。
さほど痛みを感じないこともあるようです。
放っておくと1~2週間経つにつれ、患部の色が白っぽくなり、
やがて黄色っぽくなり、最終的に黒くなることがあります。
細菌に感染してしまって、膿が出ることもあります。
こうならないように、初期の段階で患部を氷や流水で最低でも15分は冷やしましょう。
湿潤療法が効果的という説もあります。
自身の体液を患部に保ちつつ保護するタイプの絆創膏ですね。
キズパワーパッドやケアリーブなどです。
使用方法を間違うと悪化させてしまいますから、細心の注意が必要です。
水ぶくれができている時は、潰すとバイ菌が入ってしまう可能性があります。
破れないよう注意して、清潔なガーゼで覆って皮膚科を受診しましょう。
じゅくじゅくしてしまっている場合は、
ガーゼではなくラップの方が良いという説もあります。
受診する皮膚科に前もって電話をすると、
低温やけどの状態に合わせた、最善の対処法を教えてくれますよ。
自分で治そうとせず、必ず皮膚科の先生に診てもらってくださいね。
まとめ
冬の朝、まだ目が覚めきっていない時に、
ストーブの前でぼんやりする時間は至福の時とも言えたのですが
ストーブに当たっている背中のかゆみで目が覚めていたのは
低温やけどになりかけてるところだったのかな?と思うと、
似たようなことがあまりに生活の中に多く、気をつけなければと思いました。
私が使用しているスマホのバッテリーが古くなってきて、
1日に何度もスマホを持っては「熱い!」といって放り出すことがありました。
こうして思い起こすだけで、身近に感じる低温やけどなので、
暖をとることや目先のことばかりに気を取られないようにしつつ
熱を持つものは低温やけどの原因になる!と思って生活しようと思います。