いわゆる「食中毒」や「食あたり」と言われる、細菌性胃腸炎。
この原因となる菌は数多くありますが、
その中には症状が軽いものから命に関わるものまで様々あります。
この細菌性胃腸炎の感染を予防するためには、どうするべきでしょうか。
今回は、授乳中に感染した場合のケースも併せて、ご説明します。
細菌性胃腸炎とは?
細菌性胃腸炎とは、その名の通り、細菌感染によって起こる胃腸炎です。
原因となる細菌は、サルモネラ菌や黄色ブドウ球菌、
カンピロバクターや病原性大腸菌など数え切れない種類があります。
これらの細菌は、食べ物から体内に侵入することが大半のため、
総称して「食中毒」と呼ばれますが、実際は、感染者からの二次感染もあります。
このように、食べ物以外からは感染しないというわけではありません。
症状や感染経路は原因となる細菌によって異なりますが、
治療法としては、対症療法が主です。
場合によっては抗生物質を投与することもあります。
細菌性胃腸炎は、夏場に多い病気とされています。
気温が高い夏場は食べ物が傷みやすく、それと同時に細菌も繁殖しやすいため、
食中毒のリスクが高くなるということは皆さんもご存知ですよね。
いままでで1番効いたのは2回生の時、夏の日に1晩放置した菓子パンにあたって授業中に食中毒起こしたこと。マジで目の前がチカチカしたわ。
— ぷいるつ (@unkopleple) August 9, 2016
https://twitter.com/kazemachi_wsd/status/761028851606491136?lang=ja
細菌別感染経路と症状
症状は、感染した細菌にもよるため、
特に気を付けるべき2つの細菌からご紹介します。
まずは、サルモネラ菌。
こちらは、潜伏期間は半日〜2日と短いです。
潜伏期間も発症から完治までも短いため、「食あたり」として片づけられがちな細菌です。
この菌は生の卵やお肉から感染するほか、ペットの糞尿からも感染します。
症状は38℃から40℃にもなる高熱と激しい下痢や嘔吐、腹痛が主ですが、3〜4日で軽減することが多いです。
また、近ごろはカンピロバクターによる胃腸炎も問題視されていますよね。
潜伏期間はサルモネラ菌よりも長く、2〜7日と長いです。
発症から完治までは一週間ほどですが、
まれに重症化して「ギラン・バレー症候群」を併発することもあります。
感染源は生のお肉類で、昔は鶏肉からの感染が多いと言われていましたが、
実際は豚、牛、羊からも感染します。
症状は、やはり、腹痛、嘔吐、発熱、下痢。
たまに血便が出ることもあります。
大きなイベントでカンピロバクターの集団感染があったことも記憶に新しいですね。
他には、O-26、O-157などの病原性大腸菌、
海産物から感染しやすい腸炎ビブリオなどがあります。
感染予防のためにするべきことは
ここで登場したどの細菌も、30℃〜40℃くらいの温度で繁殖しやすく、
反面高熱には弱いので、予防のためには、、、
- 食材は購入後すぐに冷蔵庫で保存する
- 調理時はしっかり中心温度が75℃以上になるまで加熱する、
- 調理後はなるべく早く食べきるか、すぐに冷まして冷蔵庫で保存する
という点を守ることが大切です。
また、サルモネラ菌もカンピロバクターも、
その他の食中毒菌も、感染者の唾液や糞便から二次感染することがあります。
そのため、感染者は調理や、健康な人との接触をなるべく避ける必要があります。
菌の排出は症状が治まってからも続くため、
少なくとも一週間以上は二次感染を避けて生活をした方が良いですね。
授乳中のママが感染した場合の注意点
でも、授乳中のママが細菌性胃腸炎になってしまった場合は、どうすれば良いのでしょうか。
赤ちゃんに授乳する際に二次感染させてしまわないかと心配になりますよね。
まず、覚えておきたいのは、
お母さんが細菌性胃腸炎を発症していても、母乳には細菌は出ないということ。
つまり、お母さんが細菌に感染していても、いつも通り母乳を飲ませてもOKなのです。
ただ、細菌が付いた手指でおっぱいに触れたり、赤ちゃんに触れたり、
または唾液が赤ちゃんに触れることがあれば、二次感染を起こしてしまいます。
手指やおっぱいの消毒をし、マスクを着用すると良いでしょう。
カバンに入るサイズの持ち運びの便利な除菌スプレーなどを
持っていると良いでしょう。
まとめ
いかがでしたか?
細菌性胃腸炎、いわゆる「食中毒」についてご説明しました。
余談ですが、食中毒になるのは、
10代から20代の若い人、特に男性が多いと言われています。
これが何故かというと、体質的なものというよりも、
性格の大らかさから衛生管理が杜撰だったり、
食欲に負けてお肉や卵がしっかり焼けるのを待てないということが原因と一つとして考えられます。
確かに、若い男性と焼き肉に行くと、
生焼けのうちにどんどん食べられてしまう印象がありますよね。
こんな性格的な部分も、食中毒のかかりやすさに影響するのですね。
普段からせっかちな人や、食べ物の衛生について大らかな性格の人は、
食中毒の魔の手を常に意識して生活することをおすすめします。