rsウイルスは1歳までに50%、2歳までにほぼ100%の割合で感染するといわれています。
このRSウイルスに感染することで起きる症状がRSウイルス感染症です。

呼吸器系に影響が大きく、特に初めての感染は重症化するケースがあります。
アレルギーなどで喘息を持っているお子様は特に注意が必要です。

「RS感染症を起こしたら、どのような薬を使うの?」と、
小さなお子様を持つ親御さんであれば、気になるところですよね。
使用する薬や効果などについて、詳しくみていきたいと思います。

RSウイルスの薬での治療法は?

RSウイルスの症状によっても治療方法は分かれます。

症状が軽い場合

症状としては、主に風邪のような症状で、鼻水喉の痛み発熱などです。
発熱も個人差があり、熱が出ないことも高熱になることもあります。
この場合には、痰きり咳止め解熱鎮痛剤などが処方されます。

症状が重い場合

重症化すると、気管支炎中耳炎肺炎などを引き起こすこともあります。
赤ちゃんなどは細気管支がさらに細くなることで、
細気管支炎になりチアノーゼ反応喘鳴(呼吸音がヒューヒュー、ゼイゼイ)などを起こす場合もあり、
入院が必要になることもあります。

入院治療では、呼吸機能改善のため酸素吸入や、気管支拡張薬などの吸入や点滴などを行います。

どんな薬が使われる?

RSウイルス感染症の治療薬として良く使われる薬について、ご紹介したいと思います。
基本的にRSウイルスには特効薬はありません。
なので、抗生剤での治療が主となります。

抗生剤を使う場合には、その他の二次的症状において効果を発揮するものとなります。
RSウイルス感染症によって引き起こされる、咳や鼻づまりなどの風邪のような症状や
喘息や気管支系の症状の抑制に効果を発揮しますので、
今起きている症状の改善を目指すことが目的となります。

フロモックス

抗生剤の1つで、通常の風邪などの症状にも処方される薬で、
気管支炎副鼻腔炎など子供から大人まで広く使われています。

苦みのある薬なので、食べ物に混ぜたりせず
お薬用のゼリーなどに包み込んで飲ませてあげると飲みやすいです。
副作用には下痢などの症状が見られることもあるので、整腸剤と一緒に処方されることもあります。

クラリス

こちらも抗生剤の1つで、代表的なお薬になります。
呼吸器系の症状の改善、中耳炎皮膚感染症尿道炎等の炎症作用にも処方されます。
クラリスは他のお薬と一緒にというより単独で処方されることが多いです。

また、こちらも苦みのある薬なので、お子様に処方される場合には
ドライシロップという顆粒状の物で出されることが多いので、
フロモックス同様お薬用のゼリーなどと一緒に服用するのが飲みやすいです。
処方された量を飲みきることが大事になります。

プランルカスト

アレルギー症状を活発化させる原因物質を抑制する働きがあり、
気管支喘息などの予防薬として処方されます。

また、アレルギー性鼻炎の治療にも効果がある薬として知られています。
効果は即効性があるので単発的に使用される場合もあります。

パルミコート

吸入ステロイド剤喘息治療薬です。
継続的に使用することで効果が現れるので、医師の処方通りに使用することが大事です。

小さなお子様ですと吸入液という形で処方され、専用の吸入器などで吸入することがあります。
喘息の発作を抑制し、肺炎などの予防にも効果があります。

ご紹介した全てのお薬においては、自己判断で症状が治まったからとやめてしまうと、
逆に悪化する場合もあるので、医師の指示に従って使用することが大事です。

ステロイドの点滴で治療することもある?

RSウイルス感染症で、症状が重症の場合には入院治療に切り替わり、
ステロイド剤の点滴を行う場合があります。

ステロイドと聞くと強い薬であるという認識から、
小さな子供に投与する不安は親御さんならあると思います。

咳が止まらない、喘息の症状がある場合などには効果のあるステロイド剤の点滴を使用します。
重症なケースに使われますが、長い期間投与する物ではなく数日間行うのが一般的なので、
しっかりと用量を守って投与され、副作用のようなものは心配ありません
それよりも、喘息の発作などで危険を伴う方に重きをおいて処方されます。

RSウイルスの判断方法は?

RSウイルスに感染しても、症状が軽い場合には
風邪のような症状なので見分けがつかないこともあります。

多くの場合は高熱が続いたり、熱が下がっても咳がいっこうに治まらないなどの症状などが特徴的です。

ずっと咳や鼻水などの症状が続いて、
その後高熱が続きまたその後も呼吸が苦しそうな様子があれば、RSウイルス感染症を引き起こしている可能性が高くなります。


このような重症化を防ぐためにも、自己判断せず、医師の診断を仰ぐことをオススメします。

臨月でRSウイルスに感染すると胎児への影響は?

RSウイルスは終生免疫がつかないものなので、大人でも感染することがあります。
特に妊娠中に掛かると、お腹の赤ちゃんへの影響が心配になると思います。

大人の感染は風邪のような症状で済む場合が多いので、
投薬治療よりも自然治癒を試みる場合が多いです。

臨月で感染した場合には、感染中でも胎児へ直接影響のあるものでは無いので、
しっかりと身体を休め治療に専念し分娩日までに治すことを目的とします。

RSウイルスは一番最初の感染が重症化しやすいといわれているので、
新生児への感染はとてもリスクが高いものになるので、特に注意が必要です。

RSウイルスの予防法は?

現段階でRSウイルスを予防するワクチンは研究段階です。
ですが、それに代わるものとして以下の投与によるものがあります。

その他の方法としては、遺伝子組換え技術を用いて作成されたモノクローナル抗体製剤であるパリビズマブ(Palivizumab)の投与があります。
RSウイルス感染症の流行初期に投与し始めて流行期も引き続き1か月毎に筋肉注射することにより、重篤な下気道炎症状の発症の抑制が期待できます。投与対象患者となっているのは以下の方です。

・在胎期間28週以下の早産で、12カ月齢以下の新生児及び乳児
・在胎期間29~35週の早産で、6カ月齢以下の新生児及び乳児
・過去6カ月以内に気管支肺異形成症の治療を受けた24カ月齢以下の新生児、乳児及び幼児
・24カ月齢以下の血行動態に異常のある先天性心疾患の新生児、乳児及び幼児
・24ヵ月齢以下の免疫不全を伴う新生児,乳児および幼児*
・24ヵ月齢以下のダウン症候群の新生児,乳児および幼児*
※本剤の添付文書では、投与に際しては学会等から提唱されているガイドライン等を参考とし、個々の症例ごとに本剤の適用を考慮すること、とされています。
※なお、パリビズマブ製剤の投与は保険適用となっています。

RSウイルスは乳幼児に感染しやすいウイルスなので、日々の生活でも予防することが大事です。
飛沫感染するので、おもちゃの共有などでも感染します。

なので、手に触れるものの除菌を徹底しましょう。

こちらのスプレーは使っているものすべてが食品由来なので、口に入れるものにも安心して使うことができます。

親御さんなどはマスクなどを着用し、ウイルスを持ち込まないように手洗いうがいの徹底、
うがいが出来ない赤ちゃんなどは鼻の下を拭くなどし、ウイルスが体内に入り込まないようにしてあげましょう。

まとめ

  • RSウイルス感染症は重症化しやすい
  • RSウイルス自体に効く薬は無く抗生剤で対処
  • 臨月に感染しても胎児への影響の心配はない
  • RSウイルスを予防するワクチンは無い
  • 日常のちょっとした気遣いにより予防することができる

いかがでしたでしょうか?
小さなお子さんの苦しい症状は見ていて辛く、入院治療になった場合など、
点滴や吸入器などを付けている姿も、「代わってあげたい」と思ってしまうと思います。

日々のちょっとした気遣いで予防することもできますが、
やはり乳幼児の場合には感染することが多いものです。
しっかりと医師の診断を仰ぎ、治療法もしっかりと説明を聞くことも大事なポイントになります。