ライノウイルスは大人の罹る風邪の原因の
3割から半分を占めると言われている風邪ウイルスです。

ライノウイルスによる風邪は年間を通して発症しますが、
特に季節変わりの春と秋に多い傾向があります。

海外ではこの年中風邪を引き起こすライノウイルスの特性を表す俗称である
鼻風邪ウイルスと呼ぶ事もあるようです。

多くのウイルスはアルコールに弱くアルコールによる除菌で死滅するのですが、
このライノウイルスはアルコールに強く
アルコールの除菌では安心出来ないウイルスの1つです。

ライノウイルスとは

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ライノウイルスは1年中観測されるウイルスで、
冬に猛威をふるうインフルエンザウイルスのような流行の季節を特に持ちません。

その中で春と秋に特に多いとされています。
感染源は患者の唾液や鼻水で、飛沫による直接感染や物品に付着した物に触れた手で
口や鼻に触る事による間接的な感染があります。

ライノウイルスはその繁殖に適した環境が33度付近という温度なので、
体内深くで繁殖する事はなく上気道の鼻や喉の中で繁殖し炎症を起こします。

潜伏期間は1日から3日という短さで、
頭痛喉の痛み、くしゃみ、咳、鼻水などの症状が発症し、あまり発熱はありません。

この状態が1週間から2週間続き自然治癒します。

ライノウイルスに罹って治った場合、免疫は出来るのですが、
実はこのライノウイルスはそのタイプが数百種類以上あると言われていて、
同じタイプにしか免疫が有効ではありません。

その為、何度もライノウイルスに感染する事になるのです。

ウイルスに対するアルコールの除菌効果

ウイルス感染を防ぐ為に多くの場合手洗いを推奨されています。
とは言え、普通に手を洗った場合、どうしても洗い残しがある事が実験で分かっています。
それをカバーする物として推奨されているのがアルコール除菌です。

アルコールは液体なのでで手指の全体をカバーしやすく、
ほとんどのウイルスはアルコールに触れると死滅します。

それはウイルスの表面を覆っている脂質性の膜をアルコールが破壊するせいです。
しかしほとんどのウイルスはこの膜を持っているのですが、
ライノウイルスはこの膜を持っていません。

その為、ライノウイルスにはアルコールの除菌効果が薄いのです。
ライノウイルスの他にもノロウイルスにもこの膜がありません。

つまり全てのウイルスを予防するには
複数回の手洗いとその後のアルコール除菌を組み合わせる必要があるのです。
このような面倒な手間を掛けなければならないのですから
ライノウイルスは厄介なウイルスと言って良いでしょう。

ライノウイルスについてはこちらの記事もご参考に!

アルコール除菌が効かないウイルスの為の手洗い

専門家の指導する正しい手の洗い方があります。

まず石鹸を水で濡らしてよく泡立てます。
これは泡の石鹸だと最初から出来ているので簡単ですね。

そしてその泡で手の甲から始めて指の間を洗います。
更に爪の間をしっかりと洗い、その上で指を1本1本洗います。

そして最後に手首を洗うのです。

しかし、これで終わりではありません。
濡れた手は使い捨てのタオルペーパーで拭き、
そのタオルペーパーで蛇口も拭き取りながら閉めます。
これはなかなか大変な作業です。

しかも、出来れば2度洗いをするのがベストだと言われています。
このちょっと手間が掛かる手洗いを出来るだけ簡単にする為に
泡のポンプ式の石鹸と、使い捨てのタオルペーパー専用ボックスを
洗面所に用意しておくと良いでしょう。

ライノウイルス感染症は副鼻腔炎に繋がりやすい病気と言われています。
副鼻腔炎というのはいわゆる蓄膿症です。

軽い鼻風邪と考えずに、きちんと予防する事が大切です。

風邪と一言で言っても原因は様々です

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私達は日頃から咳が出て熱が出ると
インフルエンザ以外は全て風邪で済ませていますが、
実は風邪も沢山の種類の原因があります。

そもそもウイルスだけではなく細菌だったり、
クラミジアマイコプラズマなどが原因である事すらあるのです。
クラミジアなどは現在は性病の菌として知られていますが、
昔は眼病のトラコーマの原因菌でもありました。

要するに粘膜に炎症を起こさせる存在が喉や鼻や肺などに感染すると
風邪に似た症状になる訳です。

その為、風邪の症状だからと安心するのは早計と言えるでしょう。
これらの感染症はウイルス性であればその多くの場合は
体の状態が健全であれば早期に自然治癒してしまいます。

ただし原因が細菌である場合には自然に治らない事が多々有ります。
もし不自然に風邪が長引いていると感じたら必ず病院で診察を受けるようにしましょう。

更に言えば、原因が細菌であり抗生物質を投与された場合には
医者の指示通りに服用しましょう。

勝手に薬を切り上げてしまった場合抗生物質の効かない耐性菌を作ってしまう場合あるので要注意です。