ウイルスの歴史について知る機会はあまりないと思いますが、
ノロウイルスの意外な歴史を知ることで理解を深め、
これからの予防・対策に役立てて頂きたいと思います。

ぜひ、ノロウイルスについてや今までの歴史と現在の傾向について知り、感染しないようにしましょう。

ノロウイルスについて

ノロウイルスとは、細菌やウイルスなどに汚染された食品を摂取したことによって
急性胃腸炎を引き起こし、激しい嘔吐や下痢、吐き気、腹痛、
発熱といった症状が現れる病気です。

乳幼児から高齢者まで年齢を問わず感染し、11月〜翌年3月の間に流行すると
言われているので、その期間はノロウイルスによる食中毒に注意する必要があります。

また、一度感染したからといって免疫がつくものではないため
何度も感染する可能性があるので、かかったことがある方も安心はできません。

1〜2日ほどで症状が治まり、後遺症が残る事はありませんが
乳幼児や高齢者など免疫力が低い方の場合、症状が長引く恐れがあり
脱水症状を引き起こす危険性もあるので注意しなければいけません。

治療には、ノロウイルスに対する適切な薬品などが無いため対処療法を行います。

対処療法では水分や栄養を十分に補い、
ノロウイルスを一刻も早く体外に排出するようにします。

そのため、無理矢理下痢を止めるような強い下痢止めのお薬は
逆に治療の妨げになるので、絶対に服用しないようにしましょう。

ノロウイルスの歴史

ノロウイルスは、1968年にアメリカのオハイオ州ノーウォーク市にある小学校で
吐き気や嘔吐、下痢、発熱を主症状とする急性胃腸炎の集団感染が発生し、

その患者の排泄物から発見されたウイルスに、
その地名から『ノーウォークウイルス』と名付けられたのが始まりになります。

その後も、アメリカやヨーロッパなどの世界各地でノーウォークウイルスに
形態の似たウイルスによる胃腸炎や食中毒が数多く報告されたため
これらの原因となったウイルスに『ノーウォーク様ウイルス』という仮称を付けました。

日本では1997年に食品衛生法施行規則の改正で、食中毒病因物質に
小型球形ウイルス(SRSV)を加えました。

そして、2002年にパリで行われた第12回国際ウイルス学会において
それまで『ノーウォーク様ウイルス』と呼ばれていたものを『ノロウイルス属』と
定められたことで、ようやく『ノロウイルス』と呼ばれるようになりました。


食品衛生法では、2003年に「SRSV」から「ノロウイルス」に改正されました。
現在猛威を振るっているノロウイルスの歴史が、意外と浅くて驚きましたよね。

ノロウイルスは変異している!?

2004年にノロウイルスの遺伝子判別ができるようになりました。

これによって、GII/4型と呼ばれる特定の遺伝子型のノロウイルスが
世界各地で流行し、集団発生を多発させていることが判明しました。

この世界規模で流行を起こしたGII/4型は、2006年に日本でも大流行しました。

このように、特定の遺伝子型が多く検出されることは非常に珍しいことです。

また、GII/4型は変異しやすい遺伝子型であり、
毎年または数年おきに新しいものに変異していると言われています。

実際に、2008年にはGII/4型の新しいウイルスが日本に上陸し、
2012年には『シドニー2012』と呼ばれるウイルスも現れました。

さらに2015年に入ってから、G㈼/17という新しい型が急速に増えているそうです。


つまり、GII/4型は変異しやすく、感染力が強いという特徴を持っているため
一度感染しても再び違う遺伝子型のものに感染し、どんどんと感染が拡大していく
というとても厄介なウイルスになります。

まとめ

今回は、ノロウイルスの歴史について、現状も踏まえて詳しく説明してきました。

ノロウイルスの歴史は意外と浅く、さらに今現在も変異し続け
毎年猛威を振るっているということで、今まで以上に厳重に予防対策を
しなければいけないなと改めて思いました。

一回かかったことがあるからと言って、絶対に油断しないでくださいね。
ノロウイルスは日々変異しているので、決して感染しないように


しっかりと手洗い・うがい、マスクの着用、牡蠣をはじめとする二枚貝の摂取を控える
ノロウイルスに効果のある消毒薬を持ち歩いてトイレの便座やドアノブなどの
手を触れる場所を消毒するなど徹底した予防を心掛けましょう。


また、家族や周りの人の協力も必要になるので、呼びかけることも大切です。