病原体に感染することによって起こる、マイコプラズマ肺炎。
感染性の肺炎ですからもちろん人から人にうつります。
ですが、このマイコプラズマ肺炎の症状を知らないと、
外出して病原体をばら撒くことになる可能性があります。
今回は、マイコプラズマ肺炎と外出可能な時期の目安についてご説明します。
マイコプラズマ肺炎とは?
マイコプラズマ肺炎とはその名の通り、
マイコプラズマという病原体によって生じる肺炎のことです。
肺炎は様々な原因によって起こりますがこのマイコプラズマ病原体によるものは、
肺炎全体の10%〜20%ほどを占めると言われています。
なぜ、菌でもウイルスでもなく「病原体」と呼ばれるのかというと、
菌とウイルスの中間くらいの大きさ、性質を持つ、言わば「どっちつかず」の病原体だからです。
このマイコプラズマ肺炎は意外なことに5歳以下の乳幼児には少ない病気です。
なぜかと言うと、5歳までの小さな子供にマイコプラズマ病原体が感染すると、
肺炎には至らず、風邪のような症状や上気道炎を発症するに留まることが多いためです。
マイコプラズマ肺炎は過去には大流行が見られた病気ですが、
現在では、毎年小流行を繰り返す病気として認識されています。
マイコプラズマ肺炎の症状
マイコプラズマ肺炎の症状は、
しつこく続く咳、たん、そして体全体がだるいなどの症状が特徴です。
肺炎と名が付くことから、高熱が出そうなイメージがありますが、
人によってはあまり高熱が出ずに微熱が続いたり、発熱自体しないなどという人もいるようです。
もちろん、高熱が出たという例もたくさんありますが、熱だけを目安にするのは少し危険ですね。
やはり、とにかく咳とだるさ。
これが長期間続くようならマイコプラズマ肺炎の可能性があります。
咳が出る、だるさも取れないというようなら、無駄な外出は控えるべきです。
肺炎だけの場合は、あまり重症化せずに完治することが多いですが、
気管支炎や中耳炎、酷い時には髄膜炎などの合併症を引き起こすことがあるので、油断は大敵です。
病院が運営する動画でマイコプラズマ肺炎についてのまとめがあります。
ご覧下さい。
マイコプラズマについてはこちらの記事もご参考に!
他人にうつすおそれが無くなる目安とは?
マイコプラズマ肺炎は人から人にうつる病気のため、
感染したら他の人にうつさないように配慮する必要があります。
しかも、インフルエンザほどではありませんが感染力が高めの病気なので、
気を付けないとすぐに集団感染してしまうのです。
ただ、マイコプラズマ肺炎は、潜伏期間が2〜4週間と大変長く、
発病前でも病原体を排出してしまう性質があるため、
自分がマイコプラズマ病原体を持っていると気付かず、他の人にうつしてしまう可能性もあります。
ですが、せめて発症後は他の人にうつさないために外出を控えましょう。
その目安としては、発症後から2週間。
これくらい間を空ければ、病原体の排出がおさまっている状態になります。
飛沫しないようにマスクをしっかり着用し、
人ごみを避け、他人と濃厚な接触をしないようにしましょう。
まとめ
いかがでしたか?
マイコプラズマ肺炎の症状や感染力などについてご説明しました。
マイコプラズマ肺炎は、
胸の音からは診断しにくい病気で、ただの風邪と誤診されやすい病気でもあります。
確かに、ある程度体力のある大人なら重篤な症状を出す前に治ってしまうので、
本人も風邪と思い込んだままで完治してしまうことが多いです。
ですが、その感染力や症状の長引き方から集団感染すると厄介な病気でもあります。
もし、「風邪かな?」と思うような症状がいつまでも良くならないようなら、
一度病院に行って、「マイコプラズマ肺炎かもしれない」と申告してみて下さい。
こんな感染しやすい病気は、いち早い治療を行うことが周囲への配慮にもつながるのです。