不整脈のお薬にはクラス分類というものがあることをご存知でしょうか。

普段、薬学などに接する機会が無ければあまりかかわりのないことですが、
ちょっとした知識として知っておくと、いざ自分が不整脈で薬を飲むことになった時に安心できる材料となるはずです。

今回は、抗不整脈薬のクラス分類についてお話しします。

抗不整脈薬のクラス分類とは

不整脈を抑える薬、つまり抗不整脈薬には効き方によって5つに分類されます。

不整脈は、心臓のどの部分に異常が出ているかで使われる薬が変わり、
それを種類ごとにまとめているのがクラス分類というわけです。

クラスI抗不整脈薬

キニジン、プロカインアミド、ジソピラミド、リドカイン、メキシレチンなど
Naチャネル遮断薬」と呼ばれ、心臓を動かすNaイオンの通り道を塞ぎ、脈の乱れを整えます。

クラスII抗不整脈薬

ピンドロール、プロプラノロール、カルテオロール、アテノロール、ナドロールなど
β遮断薬」と呼ばれ、交感神経の働きを抑えて心臓を休ませるためのお薬です。

クラスIII抗不整脈薬

アミオダロン、ソタロール、ニフェカラントなど
こちらはカリウムイオンの通り道を塞ぐことで心臓の動きをコントロールするお薬です。

抗不整脈薬の中でも強いお薬で、副作用も強いと言われています。

クラスIV抗不整脈薬

ジルチアゼム、ベラバミル、ベプリジルなど
カルシウムチャネル遮断薬」とも呼ばれ、
心臓の筋肉へのカルシウムイオンの通り道を塞ぎ、収縮を抑えるお薬です。

クラスV抗不整脈薬

ジゴキシン、メチルジゴキシンなどこれらは「ジギタリス製剤」と呼ばれ、
心臓の収縮力を上げ、脈拍を下げるために使われます。

ジギタリスという植物の成分から作られていたお薬ですが、
現在は植物からではなく化学的に合成されています。

ワーファリンが分類に入っていないのは

さて、以上のクラス分類では代表的な薬剤名を挙げていますが、
心臓病のお薬でよく聞くワーファリンの名前がありませんよね。

ワーファリンは不整脈を抑えるためではなく、血液の凝固防ぐために使われます。

なぜ不整脈の患者に処方されるのかと言うと、
心房細動(心臓が細かく動き、血液を正しく送り出せなくなる状態)の時に
血液の流れが留まり、固まってしまうのを防ぐためです。

固まった血液は血栓となり、脳梗塞などの原因となるため、
ワーファリンなどの抗凝固剤を使うべきと判断されることがあります。

また、ワーファリンは飲み合わせや食べ合わせが悪いものがあることや、
出血すると止血しにくくなるというデメリットがあるため、状況により処方されないこともよくあるそうです。

こちらの記事でも不整脈について詳しく説明しています。

不整脈に市販薬は使える?

本来、不整脈は命に関わることもあるため、
病院で診察を受けずに市販薬のみで対処するのはおすすめできません。

ですが、不整脈が命に関わる異常ではなく、
年齢的なものや緊張、ストレスによるものということなら、市販のお薬で抑えることもできます。

佐藤製薬の「パンセダン」というお薬は、緊張による動悸興奮感抑えてくれる作用があります。
また、伊丹製薬の「ウット」というお薬も精神の緊張興奮、それに伴う身体的な症状抑えてくれるのだそうです。

ただ、これらは不整脈のお薬として売られているわけではないので、
あくまで一時的な脈の乱れに使う程度に留めておいた方が良いでしょう。

不整脈の一番の予防は規則正しい生活を送ること

不整脈を予防するためには、まずは疲れを溜めず、睡眠をしっかりとること。
過労睡眠不足になると、身体がピンチを告げるために不整脈を起こすようになります。

また、喫煙やカフェインの摂り過ぎは交感神経を過剰に働かせるため、脈が乱れやすくなります。

そして、ストレスの溜め込みでも交感神経が過敏になり、不整脈の原因となります。
ストレスで無駄にドキドキした経験がある人もいますよね。

不整脈が気になる人はこれらを避け、
規則正しい生活を送るようにするだけでかなり脈が安定するようです。

まとめ

不整脈から自分でできる予防まで、ご説明しました。
問題無いとわかっているけれど不整脈が気になるというあなたに、不整脈の簡単な対処法をお教えします。

もし、不整脈を起こしてしまったら、「ファーラー位」と呼ばれる姿勢で
心臓への負担を減らして落ち着くのを待ちましょう。

少し背もたれを倒した座椅子に足を伸ばして座る姿勢がファーラー位です。

不整脈に限らず、呼吸器の不調にも役立つ姿勢です。
不整脈は大きな病気のサインということもありますが、
問題無いものならそれを気にすること自体が悪化の原因となるそうです。

気にせず、放置し過ぎず、ほどよい距離感で付き合えるようになりたいですね。