夏に発症してしまう病気にはヘルパンギーナとアデノウイルス(プール熱)があります。
どちらも感染症の一種ですが、冬に発症するインフルエンザと同様
ウイルスによる病気でもあります。
とても良く似ているこの二つの病気ですが、
違いはどこにあるのでしょうか。
夏に感染しやすいこの二つの感染症の違いをご説明しましょう。
夏にかかるウイルス性の病気の種類
夏だからといってウイルスに感染する心配がない訳ではありません。
確かにインフルエンザのように湿度に弱いウイルスには感染しにくくなりますが、
実は湿度に強いウイルスが活躍する時期でもあるのです。
夏の暑さで体が疲労してしまい、
こうしたウイルスに対する抵抗力も低下してしまいます。
体調を崩してしまった体にかかりやすくなったウイルスは、
夏風邪といわれて夏なのに高熱を出す感染症にかかってしまうのです。
夏場にかかりやすい感染症の中に、ヘルパンギーナとアデノウイルスがあります。
どちらも高熱を出してしまい、重篤な症状になる場合もあるウイルスです。
似たような症状が出てしまうために、素人目には分かり難いウイルスとされています。
この二つの病気の違いはいったいどこにあるのでしょうか。
ヘルパンギーナの症状は
ヘルパンギーナウイルスはコクサッキ―A群といわれています。
数日間高熱が続き、喉が痛くなります。
この喉が痛くなるというのもアデノウイルスと共通している点でもあります。
4歳以下の幼児に多く発症します。
急な高熱とのどの痛み、しかも喉に赤みを帯びた水疱ができます。
これが痛くて喉を通るものを受け付けなくなるために、
食欲が低下して下手をすると水分をとるのも上手くできなくなり
脱水症状になってしまう場合もあるのです。
喉でウイルスが増殖している時には、くしゃみなどの飛沫でも感染します。
便や唾液などにも気をつけるようにマスクなどをして対策しましょう。
赤ちゃんの場合はのどの痛みからよだれが増えてしまいますので、
そこから感染しないようにしましょう。
アデノウイルスの症状は
アデノウイルスはプール熱ともいわれています。
症状はヘルパンギーナと同じく高熱やのどの痛みが出ます。
ヘルパンギーナとの違いは熱が長引くところと目にも症状が現れるところでしょうか。
通常の熱は4~5日くらいですが、アデノウイルスの場合は
繰り返し症状が現れる場合がありますので、長い時には熱が1週間以上続く場合があります。
のどの痛みや下痢も起きる可能性があります。
結膜炎の症状は、人によっては起きない場合もありますので、
ヘルパンギーナとの区別には喉の水泡の有無を見極めるようにしましょう。
もちろんきちんと医療機関の検査を受けた方が良いでしょう。
ただし特効薬は存在しませんので、のどの痛みなどの対処療法が主な治療方法になります。
幼稚園や学校への登園には諸症状がでなくなった後2日間といわれていますが、
治癒証明が必要な場合もありますので問い合わせてみて下さい。
ヘルパンギーナとアデノウイルスその違いは
熱にかかる感染症としてヘルパンギーナとアデノウイルスがあげられますが、
どちらも高熱を出し喉が痛いなど似たような症状のため違いが分かり難い感染症です。
アデノウイルスの方が少し熱が長引き、
ヘルパンギーナの方は喉に水疱ができるといった違いがありますが、
素人目には分かり難い感染症なので、医師による診断を受ける必要があります。
アデノウイルスは出席停止になり、
登園の際に治癒証明が必要な場合もありますので、
医療機関を受診して対応するようにしましょう。