汗を大量にかいたり下痢や嘔吐が続いたりした時に適切な水分補給がないと
脱水症状を引き起こしてしまう事があります。
軽めの脱水症状なら、水分補給をきちんとする事で
すぐに治ってしまいますがある程度以上進行すると
病院での適切な治療が必須となります。
この目安として、脱水症状の進行度が大まかに3段階に分けられていて、
その中の軽度より上の段階である中等度、
そして高度脱水になれば病院での受診が必要とされています。
脱水症状の段階とは
脱水症状を分かりやすく判断する為に脱水症状の段階があります。
家庭で治療出来る段階なのか否かを客観的に理解する為の方法です。
大まかに3段階に分けられていて曖昧な表現が無いので分かりやすいでしょう。
まず初期段階の軽度脱水ですがこれはまだ自分で水や経口補水液を補給する事で
回復する段階で家庭で治療が出来ます。
体重の減少が5%未満、自分から動く事が出来て
意識が明瞭、口の中は湿っていて手足は冷たくなく、
人差し指で親指の爪をギュッと握って白くして色が2、3秒で戻るという状態です。
次に中等度脱水で、この段階から病院へ行く必要があります。
体重の減少が5%〜10%、動くのがだるくなり
眠くなったり妙に興奮したりします。
口の中が少し乾いてきていて親指の爪を押して色が戻るまで
3秒〜4秒という時間が掛かります。
最後に高度脱水で、危険な状態です。
体重減少が10%を越え、身体は動けなくなり、意識が曖昧で、口がカラカラに
手足が冷たくなって、親指の爪を押した時に色が戻るまで4秒以上かかります。
この中等度の段階以上なら病院の受診が必須です。
病気の際の水分補給の方法
病気で熱があり、ほとんど何も口に出来ないという状態で何日も過ごす場合、
絶対に補給すべきは水分、ミネラル、糖分です。
水分とミネラルは汗や下痢、嘔吐で失われるので
補給しなければ脱水症状になるので当然ですが、どうして糖分が?と思われるかもしれません。
糖分は不足すると低血糖症になってしまうおそれがあるからです。
大人の場合は無理してでも身体の為に自分から必要な物を口にする事が出来ますが、
子供の場合は味が嫌だと口にしてくれない事もあります。
そんな場合は子供の好きなスープやお味噌汁、
ジュースなどで良いので少しずつでも与えるようにしてあげましょう。
具体的な水分補給の割合としては、体重1kgあたり50ml以上の水分を
4時間以内に与えるという目安があります。
つまり体重が10kgの子供なら4時間掛けて500mlの水分を摂取する必要があるのです。
出来れば経口補水液を利用して水分補給してください。
脱水症状についてはこちらの記事もご参考に!
病気の際に注意するべき事
下痢が続いて、脱水症状の進行を恐れるあまり下痢止めを飲ませてはいけません。
下痢が引き起こされるのは身体が体内の毒素を排出している為で
身体にとって必要な措置なのです。
無理に薬で止めるのは止めましょう。
身体が弱っている状態なので冷たい飲み物で水分補給も控えた方が良いでしょう。
出来るだけ人肌以上の温度で飲ませてあげてください。
糖分の補給はなるだけブドウ糖で摂取した方が
すぐに身体のエネルギーになるので良いでしょう。
スポーツ飲料水や100%ではない果物ジュースなどに使われている場合があります。
ラベルを確認して利用してください。
ただし、脱水や低血糖の心配の無い場合には
これらを常時補給すると血糖値が上がりすぎるので注意してくださいね。
少々過剰なぐらいで丁度良い
病院を受診する目安として脱水症状の段階を説明しましたが、
熱が下がってもぐったりとしているようなら
体重を測ったりする必要はないのでとりあえず診てもらってください。
特に小さなお子さんは身体に必要な水分が失われてしまうのが大人より早いので注意が必要です。
病中に経口補水液を嫌がって温かい物も口にしないようなら
アイスや冷たいジュースでもとりあえずは構いません
口にして貰える事が一番大事です。
いっぺんに飲んだり食べたりが無理なようなら急いで大量に飲んだり
食べたりさせる必要もありません少しずつ与えてあげてください。
かなり根気のいる看病になりますが、出来る限り付き合ってあげましょう。
でもちょっときついと感じたら気負わずに病院でお医者さんに相談してみてください。
行き詰まったら他人に頼る事もまた大切な事なのです。