食中毒菌の中では最強だと言われるボツリヌス菌
致死量はごく少量だと言われ、
型によっては数グラムで人類を滅亡させるほどの威力があるとか。

そんな恐ろしいボツリヌス菌ですが、
意外に私たちの身近にあるために、油断すると命を取られるかもしれません。

今回は、そんなボツリヌス菌についてしっかり知っておきましょう。

ボツリヌス菌とはどんな菌?

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ボツリヌス菌は食中毒菌として知られていますが、
その菌自体が人体に悪さするものとは違い、
菌が出した毒素が人体に害をなす「毒素型」の食中毒菌です。

また、菌が体内で毒素を出すわけではなく、汚染した食品中で毒素を出して、
その毒素入りの食品を人が食べて中毒を起こすため、人から人への伝染はしない部類に入ります。

そのため、ノロウイルスやサルモネラ菌のように集団感染はしにくいのですが、
被害者が少数だとしても、一度当たってしまうとその殺傷力が高いため、
命に関わることもしばしばある恐ろしい菌なのです。

ボツリヌス毒素は神経毒のため、
中毒になると痛みや下痢ではなく、麻痺などを引き起こし、
呼吸障害を起こさせて死に至らしめます。

中毒症状を発症した場合は抗毒素を投与することで回復しますが、
24時間以内に投与することが望ましいと言われ、
それよりも遅れると、命を落とす可能性が激増してしまいます。

ボツリヌス中毒を予防するためには

ボツリヌス毒素はその殺傷力とは裏腹にとても弱く、
100℃の熱を1〜2分加えれば失活します。
また、ボツリヌス菌は土の中や沼、池などに存在するため、
自然と触れ合う機会があったら、食事の前に手をよく洗う習慣を付けることも大切です。

家庭での中毒はこれらで予防できますが、
問題は、加工食品が菌に汚染されてしまった場合です。

日本では飯寿司や辛子レンコンからボツリヌス食中毒が出た事件が有名ですが、
海外では、ハムやソーセージなどの食肉加工品からも中毒が出た例があります。

これらの食品が加熱せずに食べるものの場合、
消費者である私たちは感染を予防することができません。
つまり、製造元がしっかりとした衛生管理や殺菌処理を行う必要があるのです。

ボツリヌス菌H型の毒素は僅か8.3gで人類を滅亡させられる!

これほど殺傷力の高いボツリヌス毒素ですが、
一体、どれだけあれば人一人分の致死量となるのでしょうか。

答えは0.8マイクログラム
これは、1gで100万人の命を奪うことができるという計算になります。
つまり、全人類を滅亡させるのなら、500gもあれば足りてしまうという恐ろしさなのです。

しかし、ボツリヌス菌の中にはもっと恐ろしいものがあることをご存知でしょうか。
それは、「ボツリヌス菌H型」と呼ばれるもの。

以前、「喧嘩稼業」という漫画に登場したことがあるため、
このボツリヌス菌H型の名前を知っている人は意外と少なくないかもしれません。


ボツリヌス菌は今までA〜G型までしか発見されていませんでしたが、
2013年にこのH型が発見されました。
そして、この新しい型が従来のボツリヌス毒素の60倍もの毒性を持つ凶悪なものなのです。

60倍の毒性ということは、
人類滅亡に必要な量は500gの1/60、つまり8.3gという計算です。

このH型は抗毒素がまだ見つかっておらず、
化学兵器への悪用を防ぐために、
この菌についての研究論文などは機密扱いになっています。

このようにごく僅かで死に至るボツリヌス菌H型ですが、
今のところは日常生活の範囲なら身近にある菌ではないため、ご安心を。

まとめ

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いかがでしたでしょうか?

最強の食中毒菌であるボツリヌス菌とその予防、
そして致死量などについてお伝えしました。

話すほどに恐ろしいボツリヌス菌ですが、
意外なことにこの菌の毒素による死者は意外と多くはありません。
それよりも、O-157やカンピロバクターによる死者の方が目立つようです。

食中毒で気を付けるべきは、
致死量の少なさや毒性の強さではなく、感染リスクの高さです。
遠いところにある毒性の強い細菌の心配ばかりして、
身近に存在するリスクを見過ごしていてはいけません。

暑い季節は、ボツリヌス菌に限らず食中毒のリスクがぐんと高まります。
以下の動画を見て、食中毒予防のためにできることをして行きましょう。


参照:楽天市場

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